良いものを長く大切にしたい。
音楽が大好きで旅好きの私が古く使われなくなったギターを「修理したらまだまだ使えるし、すごく良いものなのに」と自分で直したら、喜んでくれる人がたくさんいた。
そうなんだ、良い製品は大切に使えば人生の相棒になる。
レトロテントに出逢ったのもそんな時、ヨーロッパでも製造するメーカーが減少し、その大きさからも邪魔者のように捨てられる。
こんな美しいものが無くなるのは嫌だと、心から思った。
長期滞在型のテントにはそこで過ごす時間が思い出になり、大切な歴史として刻まれている。
私はレトロテントの美しいデザインと、親子何代にもわたって使い続けられる「コットンテント」を生涯残していこうとパジャマムーンをスタートした。
レトロテントは扱いにくい。
40 年、50 年の時を経て私の手元に届くテントは「パーツが足ない」「生地が破れている」とか手のかかる曲者ばかり。
まるで自分のようだけれど、手間をかければまだまだカッコいい。
この手のかかる美しいレトロテントを、大切にしてくださる方に心を込めて手渡していく。
これからもずっと。それが私たちの願いです。
そして、私たちの創る新しいテントもまた、長い歴史を刻めるように。
作り手としても精一杯、精進していきます。
パジャマムーン
佐藤 幸二郎