海外から届いたとき一番最初に開梱する時が我々にとって大仕事。
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『どんな幕が目の前に現れるのだろうか』
それを日本に取り寄せてメンテナンスして品に仕上げる前提で検品をしてゆくのですが
日本人ではおおよそ考えられないほど欧米独特の大雑把な応急処置があだとなりさらに作業に時間がかかったりする。
最近ではめっきりと減ってしまったがデッドストックで綺麗な品ほど手がかからずトラブルも少ない。
それに反してもともとの状態が悪いものに対しては多くの作業時間を要するし、最終的に修繕不可能なものも非常に多い。 そんなあらかたうんざりする作業がこの検品なのですが。
時々目が覚めるような驚きの瞬間があるのも事実で本日検品中の イギリスから取り寄せたマルシャル デラックス4,そのカラーリングだけでもマニアとしてはお腹一杯になるのですが 組上げを進めてみるとどうもキッチン部分の骨組みが多すぎて複雑に見える。屋根部分を支えるはと目の位置が大きくずれている。
はてこれは何だろうとしばし考えはたときづいたのですが、通常キッチン部分は幕の半分と決まっているのですがこれはなんと二倍.
要するに右側の壁が全部張り出し、おまけに窓も二つ付いている。 なんというぜいたくな仕様でしょう。通常ファニチャーやランタンがたくさん置けるぞ!と想像するのですが作り手としてはまずその大胆なデザインにうっとり。 そういえばモデル名も デラックス!でした。
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古びた幕にまつわる職人の意気込み
マルシャルの凄さは一幕一幕のテントにストーリーがあります。この全面出窓使用を実現させるためにどれだけの職人が頭を悩ませたのでしょうか。
幕の中にいると古い香りに包まれて一瞬いつの時代にいるのかというタイムスリップ感にとらわれることがあります。 使っていたオーナーさんももちろんですが、我々もいっぱしの作り手としてマルシャルが残した素晴らしい功績を現代にうまく伝えられるよう心から努力したいとそう思いました。
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